040部署紹介

T-NPC 「版微プリセット」開発グループ

赤羽 昭人(印刷部員)さんにお聞きしました。

 

-版微プリセット機能とはどのようなものですか

 新聞のカラー印刷は、墨、藍、紅、黄の4色を正確に重ね合わせることにより印刷されています。その4色位置を数値で示すのが、版微位置です。この版微位置が4色とも紙面上で同じ位置にあることにより、正しい色が再現されます。

 版微位置は印刷スピード、新聞のページ数、新聞用紙など様々な要素によって変化します。印刷開始直後にいち早く版微位置を修正し、4色を合わす事が損紙(不良品)の削減となり、環境負荷軽減につながります。この版微位置を印刷前にセットし、より早く4色の重ね合わせをするための機能が「版微プリセット」です。

 

-開発前は、どのようにされていましたか

 版微データシートを作成し、毎日の印刷データを手書きで記入していました。記入したデータは用紙別、建てページ別に管理し、印刷前にはその日の印刷条件にあったデータを抽出して、人間の手で版微位置を動かしていました。特に、用紙が新聞用紙と商業印刷用の中質紙では版微データが大きく異なります。煩雑な作業の中で事前に版微を動かすのを忘れたり、データが不正だったりすると、色が合うまでに時間が掛かります。その間の新聞は商品価値がなく、すべて損紙となります。より早く色を合わせることがポイントであり、損紙削減のテーマのひとつでした。

 

-導入後の効果をお聞かせください

 作業時間の短縮と、正確な版微位置の自動設定ができるようになりました。導入前は人間の手で設定を行っていたので、2台のカラー印刷機で10分~30分の作業時間を要していましたが、導入後はカラー印刷機が3台に増設されたにも関わらず僅か10秒ほどで完了してしまいます。

 前述のように以前はデータを手書き記入し、オペレータが印刷前に版微位置を動かしていました。そのためデータの記入ミスや版微位置のセットミスが多々ありました。そのミスが、損紙の増大となります。パソコンでデータを自動保存し、また逆に保存したデータを自動的に機械にプリセットする事で、ミスがなくなりました。印刷媒体ごとに記入していたデータの管理も大変でしたが、パソコンでの一括管理に代わりました。印刷開始時の大幅な損紙削減につながったと同時に、作業自体も軽減されました。「平成21年度日本新聞協会技術委員会賞」の受賞は、この点が評価されました。

 

-開発中にメーカーとの打ち合わせで苦労された点はありますか

 グループ内での討議、メーカーとの打ち合わせも数十回に及びました。その中で、メーカーに当社独自の作業内容を理解してもらうことや、開発の趣旨を伝えることで苦労しました。新聞用紙の幅方向の伸びは、印刷速度の低速と高速で異なります。そのために版微位置のプリセットも低速用と高速用があります。これは日々の作業の中から考え出されたもので、この作業を自動化するために、メーカーも加わっての開発には多くの苦労を要しました。

 

 
 

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